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青山という街の移り変わり

東京都港区に位置する青山は、江戸幕府初代将軍徳川家康の重臣であった青山忠成の広大な別邸があった土地ということからその地名ができたとされている。現在の行政上の地名は「青山」ではなく、北青山1丁目から3丁目、および南青山1丁目から7丁目が正式な地名であり、その一帯を総称して青山と呼んでいる。
江戸の中心から離れていた事もあり、庶民の暮らす家屋や個人商店が多い下町的な場所であったが、1964年の東京オリンピック開催以降は、土地価格の上昇によりビルやブティックなど高級店が立ち並ぶ通りへと変化していった。オリンピックに際し厚木街道（246号線）を拡張し、千代田区から渋谷区の区間が青山のメインストリートとなる青山通りが出来上がった。
アパレルショップや高級ブランド店など「ファッションの街」というイメージが強いが、実は本田技研工業や伊藤忠商事などのトップ企業などがオフィスを構えるビジネス街としての特性も強い土地だ。
南青山の表参道から一本入れば昔の名残を残す閑静な住宅街が残っており、都内の高級住宅街の一つとして人気の土地となっている。
観光としては、明治神宮外苑や表参道などが、街並みや都会の中で四季を感じさせる街路樹を眺め散策ができるスポットとして人気であり、数々の著名人が眠る青山霊園はサクラの名所として知られている。岡本太郎記念館や聖徳記念絵画館など、青山の各所にはギャラリーや美術館が点在しており、アートスポットとしても注目されている。